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2023.06.29

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エピメニデスの逆説

 エピメニデスは、紀元前500年頃にアテネに住んでいた賢者です。ある日、彼が「クレタ人は嘘つきだ」と言いました。彼自身がクレタ島生まれのクレタ人であったことから、話がややこしくなります。

 クレタ人のエピメニデスが言ってることは嘘なので、「クレタ人は正直者だ」ということになります。すると彼の言っていることは本当なので、やはり「クレタ人は嘘つきだ」という言葉は正しいとなります。となると、彼はクレタ人なので・・・と際限のない議論になってしまうのです。これがエピメニデスの逆説といわれるもので、これに似た話は他にもあります。

 このパラドックスに対する1つの解決案として、「自分自身について語ること」は無意味であるというものがあります。

 自分の評価は、他の人が行う方が適切なことがあります。私の病気は重症ではないか、もう治らないのではないかなど、健康でない状態に関してはどうしても不安が膨らみやすいものです。自己判断することなく、迷わず専門のかかりつけ医に相談してください。受診の際には、医師に対して「自分自身について語ること」がとても大事になります。

 

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