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2021.03.16

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ケネディ大統領の病気

第35代アメリカ大統領のジョン・F・ケネディ(1917-1963)は、43歳の若さで就任したこと、キューバ危機を回避したこと、在任中に暗殺されたことなどで人々の記憶に残っています。しかし質の悪い脊椎の病気に悩まされていたことは、あまり知られていません。

ケネディは大学時代、アメリカン・フットボールの試合中に背骨を痛めました。手術治療も受けたのですが病状は芳しくなく、後になって感染症状も加わってしまい、この病気が生涯、彼を苦しめることになったのでした。

病気が治りにくかったのは、ケネディの生体防御反応が著明に低下していたことによります。この原因を調べていた医師たちは、彼にアジソン病という診断を下したのでした。

アジソン病は、腎臓の上にある副腎という器官が慢性的に機能障害を起こす病気で、発見したのは英国の医師アジソンです。原因の多くは、自己免疫機序によるとされています。副腎皮質ホルモンの分泌が障害されますので、症状として全身倦怠、低血圧、皮膚の色素沈着、貧血などを来たします。治療にはホルモンの補給が必要になりますから、ケネディも毎日ホルモン剤を服用していたことになります。

 

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