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2025.01.18

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骨粗鬆症という漢字

 骨が弱くなり骨折しやすい状態になる病気を、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と言います。日本人には多い疾患で、特に女性では閉経後のホルモンバランスの変化から、発症頻度が高くなります。

 また骨は、体を支持するという重要な働きがあるため、支える必要がなくなってしまうと仕事をさぼり、どんどん弱くなっていきます。この現象は、宇宙飛行士や寝たきりの人にみられるものです。

 骨粗鬆症は、英語ではオステオポローシスosteoporosisと言います。これは「osteo:骨」「poro:孔」の意味で、骨が孔だらけの状態を表している言葉になります。かつては骨多孔症(こつたこうしょう)という訳語もあり、教科書にも載っていましたが、いつの間にか骨粗鬆症と呼ばれるようになっています。

 骨粗鬆症の「鬆」は、大根や牛蒡などの芯に多くの細い孔が生じた部分をさす言葉で、「鬆(す)が立つ」という時の「鬆」になります。その字体から時々、髭(ひげ)と間違える人がいますが、よく見ると別の漢字です。

「鬆」は、いかにも骨がボロボロになるような印象を持たせる、素晴らしい表現なのですが、如何せん漢字が難しすぎます。もう少しなんとかならないものかと考えてしまいます。

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