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2025.09.22

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フレンチ・パラドックス

 以前より、フランスやベルギーなどでは、チーズやバターなどの乳製品や肉類の消費が多いにもかかわらず、心筋梗塞や狭心症の発生率が低いことが指摘されていました。なぜだか理由が分からないこの現象は、フレンチ・パラドックスと呼ばれていました。

 当初は、ワインの適度な飲酒が肉体的、精神的ストレスを和らげることで、これが社会生活の潤滑油になっているのではないかと考えられていました。ところがその後の研究により、赤ワインに含まれるポリフェノールという物質に、体内の善玉コレステロールを増加させ悪玉コレステロールを減少させる作用があることが解明されたのです。適量のワインが病気の予防に繋がっていたことが、科学的にも示されたのでした。

 実は日本でも、似たような研究があります。日本酒に換算して、1日1〜2合の飲酒であれば、全くお酒を飲まない人や3合以上飲む人と比べて、死亡率が低いことが明らかにされたのです。まさにジャパニーズ・パラドックスです。

 しかしどんなお酒でも、多量の飲酒者の方が、病気になる率が高くなるのは同じです。百薬の長とするか、万病の元とするかは、飲み方次第というわけです。

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